ElevenLabs Japanは2026年8月7日9時30分(日本時間)、AI吹き替えモデル「Dubbing v2」のAPI提供開始を発表しました。グローバルでのAPI発表は8月6日。日本語・韓国語を含む92言語に対応し、動画や音声のローカライズ工程へAI吹き替えを組み込みやすくします。
発表日時:2026年8月7日9時30分(日本向け発表)/2026年8月6日(グローバル発表)
情報確認日時:2026年8月8日7時01分(日本時間)
Dubbing v2 APIで何が変わったのか
Dubbing v2は、元音声から別言語の音声を生成する「audio-to-audio」方式の吹き替えモデルです。公式発表によると、話者の声質や感情、演技、タイミングを保ちながら翻訳音声を生成し、背景音楽や効果音などのM&E(Music & Effects)も従来より維持しやすくなっています。
今回のAPI提供により、吹き替えの作成だけでなく、スクリプト調整、セグメント単位の編集・再生成までを一連のワークフローに統合できます。BCP-47形式のロケール指定に対応し、model_idでDubbing v2と従来のDubbing v1を切り替えられるため、既存システムとの比較検証もしやすい設計です。
- 日本語・韓国語を含む92言語に対応
- 声質、感情、演技、発話タイミングの保持を重視
- スクリプト編集とセグメント単位の再生成に対応
- 元素材の長さの3倍まで、再生成の無償枠を提供
- 動画の映像部分を変えるAIリップシンク機能は含まない
制作現場への影響
動画クリエイターやゲームスタジオ、メディア事業者は、作品ごとに管理していた吹き替え工程をAPI経由で自動化しやすくなります。特に、修正が必要なセグメントだけを再生成できる点は、全編の書き出し直しを避け、納期と確認工数を抑えるうえで有効です。
一方で、原音の感情やBGMをどこまで保てるかは素材によって変わります。本番投入前に、固有名詞、専門用語、話者の演技、音楽・効果音の残り方を短い素材で比較し、品質基準を決める必要があります。
確定事項と未確定事項
確定していること
- Dubbing v2のAPI提供が開始されたこと
- 92言語とBCP-47ロケール指定に対応すること
- API内で作成、スクリプト調整、編集、再生成を扱えること
- リアルタイム/ライブの多言語吹き替えは今回の提供範囲に含まれないこと
- 持ち込みスクリプトとセグメント単位の再生成は、公式発表上ではエンタープライズ向け機能として案内されていること
現時点で確認が必要なこと
- 利用アカウントごとの対象プラン、料金、API上限
- 言語・素材別の実運用品質と処理時間
- 今後のリアルタイム対応や追加機能の提供時期
料金やプラン条件は変更される可能性があるため、導入判断時には公式ドキュメントと管理画面の最新表示を確認してください。
利用前に確認したい権利・契約条件
ElevenLabsのDubbing v2モデル固有規約では、長編映画、テレビ番組、脚本付きストリーミング/VOD、劇場公開など特定のプロ向け商用配信にDubbing v2の出力を使う場合、Enterprise Agreementでの明示的な許諾が必要とされています。一方、YouTube、TikTok、InstagramなどのUGCプラットフォームは、この特定の制限の対象外と明記されています。
ただし、UGCであっても元映像、台本、音楽、話者の声に関する権利確認が不要になるわけではありません。用途と配信先を決めたうえで、最新の規約と契約条件を確認してください。
読者が確認・対応すべき項目
- 対象言語が公式の対応リストに含まれるか
- 必要な編集機能が契約プランで使えるか
- 翻訳スクリプトと固有名詞のレビュー担当を決めているか
- 配信先と利用目的がモデル固有規約に合うか
- 短い実素材で声質、感情、BGM、効果音を比較したか
- ライブ用途ではなく、収録済み素材の制作フローであるか
公式一次資料
- ElevenLabs Japan:Dubbing v2 API提供開始の発表
- ElevenLabs公式ドキュメント:Dubbing
- Dubbing v2の対応言語一覧
- Dubbing APIリファレンス
- Dubbing v2モデル固有規約
アイキャッチ画像:ElevenLabs公式素材(PR TIMES掲載)を使用


