Adobeは2026年8月13日(米国時間)、Premiere ProのPublic Betaで、映像・音声エフェクトやマスクなどを「プロパティ」パネルから操作できる新しいカード型インターフェースを公開しました。従来のエフェクトコントロールパネルへ移動する場面を減らし、選択したクリップの調整項目を一か所に集約する更新です。
映像・音声エフェクトをプロパティパネルに集約
新しいプロパティパネルには、Video、Audio、Effects、Captions、Motion Graphics、Infoのタブが用意されます。EffectsタブはVideo EffectsとAudio Effectsに分かれ、エフェクトの追加、並べ替え、パラメーター調整をカード単位で行えます。
複数のエフェクトを使う編集では、カードを折りたたみながら必要な項目だけを表示できます。ドラッグ中はカードが自動的に縮まり、長いエフェクトスタックでも移動先を確認しやすくする設計です。
マスクの割り当てもカードで確認
マスクは、適用先のエフェクト内にネストされたカードとして表示されます。まだ効果へ割り当てていないマスクは「Unassigned Masks」にまとめられ、ドラッグ&ドロップやクイックアクションから、不透明度、ぼかし、各種エフェクトへ割り当てられます。
また、ソースエフェクトへのアクセスも改善され、クリップ単位の効果を見つけやすくなりました。カラー調整もプロパティパネル内に表示され、Color Modeへ移動するクイックアクションが用意されています。

確定していること・未確定のこと
確定していること:今回の機能はPremiere ProのPublic Betaで試用できます。映像・音声エフェクト、マスク、ソースエフェクト、カラー関連の操作をプロパティパネルへ集約する新UIが公開されています。
未確定のこと:通常版へ搭載される時期や、正式版での最終仕様は発表されていません。Public Betaの機能は検証中であり、今後変更される可能性があります。
キーフレーム編集とWindows版には既知の制限
Adobeは、プロパティパネルからキーフレームを設定できる一方、キーフレームをタイムライン上でドラッグする視覚的な編集機能はまだないと説明しています。細かなタイミング調整には、従来のエフェクトコントロールパネルを使う必要があります。
また、Windows版のベータにはパフォーマンス上の問題があると案内されています。案件で試す場合は、実制作のプロジェクトへ直接適用せず、複製データで動作を確認するのが安全です。
編集現場への影響
映像、音声、マスクの調整が同じパネルにまとまることで、短尺動画やYouTube編集、対談・配信素材の整音、部分的な色補正など、複数の効果を繰り返し調整する作業の移動量を減らせる可能性があります。一方、キーフレームを多用するモーショングラフィックスや複雑な合成では、当面は従来パネルとの使い分けが必要です。
Premiere Proを含む編集ソフトの役割を整理したい場合は、CREATOR’S VILLAGEのNLE(ノンリニア編集)解説も参考にしてください。
試す前に確認したい5項目
- ベータ版であること:通常版とは分け、進行中案件の本番プロジェクトを直接開かない
- プロジェクトの複製:検証用コピーを作り、通常版へ戻す可能性も考えてバックアップする
- キーフレーム操作:数値設定は新パネル、視覚的なタイミング調整は従来パネルで行う
- 音声プラグイン:使用中のVSTや外部プラグインがベータ環境で正常に動くか確認する
- Windowsの性能:再生、スクラブ、エフェクト適用、書き出しを短いテスト素材で比較する
公式一次資料
Adobe Community:Now in Beta: Effects in Properties Panel
発表日:2026年8月13日(米国時間)/確認日:2026年8月14日(日本時間)


