撮影素材、編集プロジェクト、書き出しデータが増えるほど、「final」「修正版」「最新版2」のような名前では中身を判断できなくなります。動画ファイル名のルールを最初に決めておくと、担当者が変わっても、一覧表示だけで必要なデータを見つけやすくなります。
基本形:日付_案件名_内容・素材_版数.拡張子
例:20260811_project_interview_v03.mp4

ファイル名で答える4つの質問
- いつ:撮影日、収録日、書き出し日
- どの案件:チームで共有する短い案件名
- 何のデータ:インタビュー、Bロール、カメラA、音声など
- どの版:v01、v02、v03のような版数
この4つを毎回同じ順番で並べると、フォルダを名前順にしただけで日付や案件単位にまとまります。区切り記号はアンダースコア「_」かハイフン「-」のどちらかに統一し、途中で混在させないのがコツです。
日付はYYYYMMDDでそろえる
20260811のように「年4桁・月2桁・日2桁」で書くと、文字列の並び順と日付順が一致します。8月11日、0811、11-08が混在すると、年をまたいだときや海外メンバーと共有するときに判断しにくくなります。
撮影素材の命名例
| 用途 | ファイル名の例 |
|---|---|
| カメラAのインタビュー | 20260811_project_interview_camA_001.mov |
| カメラBのBロール | 20260811_project_broll_camB_001.mov |
| ピンマイク音声 | 20260811_project_lav_guest01_001.wav |
| 会場音 | 20260811_project_ambience_001.wav |
カメラが自動で付けた元ファイル名は、再リンクに必要になることがあります。リネーム前に元データを保全するか、編集ソフトの運用を確認してください。現場で慌てて全素材を一括変更するより、コピー後の作業用データで試すほうが安全です。
編集データは「版数」で管理する
「最終」「本当の最終」「修正版2」では新旧を機械的に並べられません。編集プロジェクトと確認用動画は、v01、v02、v03のようにゼロ埋めした版数で管理します。
20260811_project_edit_v01.drp20260811_project_review_v02.mp420260811_project_master_v03.mov
内容を大きく変えたら版数を上げ、軽微な書き出し違いは末尾に用途を加えます。たとえばv03_youtube、v03_verticalのようにすると、同じ編集内容から作った派生版だと判断できます。
納品ファイルは相手が読める名前にする
社内だけで通じる略語や担当者名をそのまま納品名に使うと、受け取った側が判断できません。納品時は「案件名・内容・版数」が伝わる短い名前に整えます。
- 確認用:
project_interview_review_v02.mp4 - 公開用:
project_interview_master_v03.mp4 - SNS縦型:
project_interview_vertical_v03.mp4
避けたいファイル名
| 避けたい例 | 理由 |
|---|---|
final_final2.mp4 | どれが最新か判断できない |
名称未設定 1.mov | 内容を検索できない |
山田さん確認用.mp4 | 担当者変更に弱く、個人名の扱いにも注意が必要 |
| 記号や絵文字を多用した名前 | 共有先やツールによって扱いが変わる |
| 長すぎる説明文 | パス全体が長くなり、一覧でも読みにくい |
チームで決める最低限のルール
- 要素の並び順
- 日付の基準(撮影日か書き出し日か)
- 案件名と素材区分の略し方
- 区切り記号
- 版数を上げる条件
- 元ファイル名を保持する工程
最初から完璧な命名規則を作る必要はありません。まず1案件で運用し、「検索しにくかった点」「並び順で迷った点」を振り返って改善します。制作会社、個人、共同編集など体制によって必要な粒度は変わります。
既存データを整理するときの順番
- 元データのバックアップを作る
- 案件ごとのフォルダへ分ける
- 命名規則をテキストで1枚にまとめる
- 少量のコピーでリネームを試す
- 編集ソフトの再リンクに問題がないか確認する
- 問題がなければ残りを整理する
整理前のバックアップ方法は、撮影データを失わない3-2-1バックアップで詳しく解説しています。
まとめ
動画ファイル名は、日付、案件名、内容・素材、版数の4要素を同じ順番で並べるだけでも大きく改善します。重要なのは、名前を見た人が「いつ・どの案件・何のデータ・どの版か」を判断できることです。次の案件から基本形を1つ決め、チームで実際に使いながら育てていきましょう。


