定義
コムフィルターは、時間差のある似た音が重なることで、周波数ごとに強め合いと打ち消しが並ぶ現象です。周波数特性が櫛の歯のようになるため、この名前で呼ばれます。
現場での使い方
同じ話者を二本のマイクで拾って混ぜると、声が薄くなったり空洞的に聞こえたりする場合があります。一方ずつ聴いた状態と、混ぜた状態を比較すると確認しやすくなります。
机や壁の反射音が直接音と混ざる録音でも発生します。マイクの位置や向き、反射面との距離を変え、音色の変化を確認します。
違い・混同しやすい点
EQで特定の帯域を意図的に調整することとは異なり、複数経路の時間差によって生じます。極性反転で変化しても、すべての周波数のずれが同時に解消するとは限りません。
注意点
EQだけで深い打ち消しを持ち上げると、不自然な音になりやすいです。不要な二重入力を減らす、配置を変える、必要に応じて時間差を調整するなど、経路側を先に見直します。

